高校野球の球数制限の根拠

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これを見たがデータがなかったので調べた。


レギュレーションの元になった論文


https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3435945/
100球以上で怪我のリスクが3.5倍くらいになってますから、100球制限の根拠はこれでしょう。
他にも、年間100イニング制限をせよと論文には書いていますが、甲子園はやってるのでしょうか?
また、アメリカの南部の州は雪が振らないので練習、試合期間が長く、野手と比較して投手が15%程度少ないそうです。
その15%は怪我でプロになる前にやめてるでしょうね。

 

子供のカーブは怪我のリスク


https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24627578/
12歳以下の故障と変化球の使用に関して調べた論文です。

怪我した人の70%が変化球を使っていたようです。
他にも連日の投球でオッズ比2.5, ダブルヘッダーでオッズ比1.9と。
これは12歳以下の事例ですが、甲子園まずいすね。

もっと最近の日本の事例では
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/2325967121989108
小学生を対象にして70球制限を調べたやつですね。

 

解決しなかった疑問

 

  • 研究対象が若い人に偏ってて大人(プロ)がどうだったかわからない。
  • メジャーリーグの投球制限によって怪我が減った直接的な証拠がない。
  • 100球制限の数は今でも有効なのか?流行りの球種が違うため、故障リスクの高い球は減ったのでは?
  • 怪我のそもそもの原因。500球投げてるピンピンしているベテランが居るなら球数は関係ないのでは?
  • トミージョン手術(肘の手術)の数は増えているが、昔は隠していたらしく実際に増えているかどうかは謎。
  • 真の問題はフォームなのか?
  • とはいえ、危険なフォームなんて指導者には判断しようがない。
  • 野球では球数制限があるのに陸上やサッカーで歩数制限やキック制限がないのはなぜ?陸上は力のかかる回数が多い、サッカーは球の重さ3倍程度だから衝撃はあるはず。
  • 人種の違いがどうなっているのか。研究結果を日本人にそのまま使って良いのかどうか。
  • ボールの違い(サイズ、重さ、表面の粗さ)など環境の影響はどうなっているのか?
まとめ

日本のデータが少なく人種、環境の違いが不明でそのまま日本に持ってきてもうまくいくかどうかは経過観察が必要か。

 

高野連が無能っぽい

 

これ調べてて思ったのは、高野連ってマジで学生の健康とかに興味ないっぽい。

全然研究をやってないんじゃないか?

高野連の憲章には

学生野球は、部員の健康を維持・増進させる施策を奨励・支援し、スポーツ障害予防への取り組みを推進する。

と書いているが、怪我の数とか調べてないっぽくてデータや報告書が全然出てこない。

甲子園の出場経験の有無で怪我の数が増えるとか減るとか気にならんのやろか?

怪我の数が変わらないのなら甲子園の球数制限意味ないやん、って言えるのに。

後は、豪雪地帯と雪ふらない地域での怪我の数を比較したらどれだけ練習したら怪我がどのくらい起こるとかわかるのに。


アメリカの研究がすべて正しいとは言わないが、高野連自体は全くの無関係にはできない。

ルールを作っているため、そのルールが悪い場合、変更の責任がある。

言い換えると、「お前のルールで○○人が怪我をしたから、その責任を取れ」と言われる可能性がある。すでに研究が発表されてから10年も経過しているので知らないとはならない。
相手がデータ出してきたら、防御手段としては「こっちのデータはこうなっているので大丈夫です」しかないのに「気にしたことありません」とかだと、「こいつ正気か?」みたいになる。

 

その上、

甲子園でヒジを壊した沖縄水産の“悲劇のエース”大野倫 「ぶっ殺す報道」の真相と恩師・栽監督の言葉とは - 高校野球 - Number Web - ナンバー

これ不味くないか?肘を壊した監督が名監督?高野連ってこれ把握してるの?

これが名監督になる価値観って選手のことを毛ほども考えてないのでは?

勝利至上主義は大いに結構だけど怪我しても勝てというのは戦う前から負けてる。戦いは続いていくから。

 

これでは、野球は危険すぎて家族には勧められれない。特にピッチャーとキャッチャーだけはやめてくれと言うかもしれない。