Vapeに含まれるPM2.5はどの程度有害か?

有害であるとの主張がされることがありますが、明確な間違いです。 Vapeに関してはエアロゾルの主成分が水に溶け、害もない事がはっきりしている成分(プロピレングリコールグリセリン)ですから問題ありません。 問題ない量ですし、代謝されますし大丈夫でしょう。
稀にアレルギーを持つ方が居ますので、そこだけ注意してください。 一方、タバコはタールが含まれますのでかなり危険です。

そもそも、PM2.5はどのようなものかというと、wikipediaや、環境庁文書を読んで欲しいのですが、まとめます。

粒子径、2.5 μm 程度の物質です。この小さな直径になると軽いため空気中の滞留時間が長くなる上、肺の奥深くに入りやすいです。
水蒸気と異なり蒸発しないような物質の場合、残り続けます。
この粒子が固体であるとか水に溶けないなどという性質を持っていた場合は肺に残り続ける、代謝されない、毛細血管にダメージを与えるなどの理由で危険です。
例えば、排ガス中のスス(カーボン)、中華料理店のキッチン(油)、花粉、海塩粒子(塩)、工場の排煙(SOXのミスト)などです。
タバコのエアロゾルはタール(油)が成分ですから中華料理店のキッチン(油)と同様に危険です。

ここからわかるのは、PM2.5そのものの危険性というよりは、どのような成分のPM2.5なのかということです。 実際、スモークマシンの一部はスモークを出すリキッドに鉱物油を使用していましたが、健康被害を出したために水とグリセリンに切り替えています。
また、PM2.5自体は幅広く社会で利用されており、例えば肺に到達しやすいといった特徴を利用し喘息治療用のネブライザーや吸入器に使われています。

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そのため、PM2.5自体が危険であるという主張はほぼ意味がなく、WHOもそのような主張はしていません。 主に大気汚染の成分としてのPM2.5に関しての主張をしているだけです。

何より、PM2.5自体が無制限に危険であるなら、

  • 喘息の吸入器でも副流煙と同様に体に悪いということになりますから公共の場所で喘息の吸入器の使用ができなくなります。
  • 喘息の患者さんは小中学校に通えなくなってしまいます。吸入器を使用できなくなるため。

まず、研究が必要です。 特にPM2.5の成分の違いでどのような健康被害が出るのかを調べる必要があります。

なお、ニコチンを含まない場合の電子タバコエアロゾルに関してはこれを参照してください。 これによれば、肺の炎症に関しては影響が一切ないレベルでした。 ただ、この論文には以下の指摘があり、 何もしないグループの方が炎症の反応が高いという不可解なデータがあります。